悪人

先日、束芋の個展を見に行きました。
相変わらずのブラックさにいろんなことを考えさせられました。
悪人という小説の挿し絵がメインになっていて、未読だったわたしは、こんな話か?あんな話か?と妄想してました。でもちゃんと読んでみたくなって。

読みました。

登場人物が多くてその人たちの気持ちがうわーってなって読後混乱。
事件が起きて、被害者がいて加害者がいる。そのまわりの関係者。
ただそれだけなのに、それだけじゃない想いというか気持ちがうごめいていて混乱。
加害者が悪い。それは絶対なはず。だけど、憎みきれない。
被害者がいる。だけど、ほんとに被害者なのかと疑う気持ちがある。
どっちも被害者にはなれない。ほんとの意味はわからないけど、祐一の言葉がそれなんじゃないかなって気がして。

登場人物が多くて誰に感情移入すればいいのかと思ったけど、わたしは光代。
光代の気持ちが痛いほどわかってラスト号泣しました。

この作者、パレードと同じ方だったんですね。こちらも映画になるようで。ブッキーと深っちゃんか…。でも気になる。。
そして、束芋の挿し絵ももう一回見てみたくなりました。作品集買っちゃおうかな。