誰も知らない

やはり今年は映画を良く見る年らしい。私にしてはだけど。去年は受験ってこともあって踊るしか見なかったもんなぁ。

よくあるパターンの見よう見ようと思っていて見ずに終る映画になってしまうところだったけど見ました。

是枝さんの映画はセリフの一つ一つが芝居臭くないところが好きで出演者の自然体な演技に見入ってしまう。でも流れはドキュメンタリー的に撮っているから淡々としていてうっかりうとうとしてしまったりもするのが玉に瑕なのよ。
ワンダフルライフもうっかりこっくりしてしまい何度か巻き戻して見たっけ。

この映画も2時間30分だとかいうので大丈夫かと思ったら全然心配する事なかった。2時間半があっという間で長いなんて感じなかった。

しかも隣のおばちゃん達がうるさい中、大抵そういう場合って集中できなくってのめり込めないんだけど今回はおばちゃん達に負けずに嗚咽を漏らしそうになるぐらい泣いちゃいました。
基本的に自分も兄弟の中にいる気分で見るとホント切なくってやるせなくって。今の虐待の事件とか考えちゃうと余計に行き場のない悲しさが込み上げてくるんだよね・・。隣の友人曰く泣く声も聞こえてたみたい。人に泣いてるのがバレるのって恥ずかしいね。

最後のゆきちゃんの場面は泣かずにはおれんし。アポロなんていくらでも買ってあげるよぉ(>_<)韓英恵ちゃんもいい演技してるんだわ。目の鋭さは柳樂くんに勝るとも劣りません。個人的にはコンビニ店員の加瀬亮が気になって仕方なかったけど。キャスティングも流石是枝さんですと思った。キムキム兄やんとかもね。

あとゴンチチの音楽がまたいいんだわ。暗いテーマなのにその中にもあたたかさを感じれたり。

後味は内容が内容だけにすっきりしないんだけどいい映画でした。今回も是枝マジックにまんまとかかってしまったみたい。